項目 | 内容 |
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定義 | 皮膚と筋肉、時に血管に病変の見られる犬の遺伝性炎症性疾患 |
症状 | 顔、耳、尾端、四肢端の骨突起上に見られる丘疹や水疱(稀)、紅斑,脱毛、鱗屑、痂皮,潰瘍、瘢痕が特徴。咬筋、側頭筋の筋肉萎縮を認めることがある。臨床症状は通常6ヶ月齢以内に観察されるが、稀に成犬で発症する。鼠径部や腋窩部などの潰瘍性皮膚病は皮膚筋炎の亜型と思われる。 |
原因 | 正確な病因は不明。常染色体性優性の特徴を持つ遺伝が考えられている。 |
好発犬種 | コリー、シェットランドシープドッグおよびその雑種 |
診断 | 皮膚生検、筋生検 |
治療 | 低アレルギー性シャンプーによる薬浴、強い日光を避ける、雌犬は避妊手術(発情、妊娠により悪化)、ビタミンE、プレドニゾロン、ペントキシフィリン |
予後 | 長期的な予後は症状の程度によって異なる。ごく軽度の症状の犬では自然治癒する傾向があり、瘢痕形成もないため、予後良好である。軽度から中等度の症状の犬では最終的には自然治癒するが、通常瘢痕を残す。重症な犬では長期間の生存に関する予後は悪い。これらの犬では生涯にわたり重度な皮膚炎と筋炎が継続する。遺伝性疾患なので罹患犬を繁殖に用いてはならない。 |
一般診療